相場師一代 是川銀蔵 【書籍紹介】

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こんにちは。
Kabuloveです。

相場師一代(是川銀蔵・著)をご紹介します。

日本株の個人投資家の界隈では知らない人はいないと思われる、運用資産130億円の片山晃氏が、2017年2月に日経BP社より発売の「日本の億万投資家名鑑」の中で、同じく超著名個人投資家で運用資産250億円の五味大輔氏との間で行った、いわゆる「380億円対談」の中で触れていた本です。

是川銀蔵という男

是川銀蔵という人物について知っている、あるいは語れる日本人は意外と少ないようです。

当時は日本全土にその名前が響き渡った超有名人なのですがまさにジェットコースターのような波乱万丈な人生を送った、なんとも魅力的な男です。

是川銀蔵は一言でいうと「相場師」です。

しかも「最後の相場師」という異名を持っています。

1992年に95歳で亡くなった彼が、人生の中で60年という時間を費やした相場に対してどのように向き合ったのかを語る自伝です。

正直なところ、この本はハウツー本でもなければ、株式投資初心者の方におすすめできるような入門本でもないのですが、本の中から伝わってくる是川銀蔵という相場師の人生の熱気とドロドロした人間っぽさを感じることのできる飽きさせない作品です。

また、以下に紹介する「投資五か条」や「カメ三則」などは是川銀蔵自身が自ら向き合ってきた60年の相場人生の中で痛い目を見てきたからこそ捻出されるような規律で、改めてその大切さを思い知らされます。

19世紀末に生まれて20世紀末に亡くなった方なので、激動の日本の1世紀の真っただ中で相場に向き合った男ということになります。

ですので、様々なところで近代日本の歴史と融合した生々しい様相が手に取るように伝わってきます。

住友鉱山株買い占め

彼の相場人生の中で特に有名な出来事はやはりこちらでしょう。
Wikipediaから抜粋させて頂きます。

住友鉱山株買い占め
1981年9月に金属鉱業事業団(現独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が鹿児島県の菱刈鉱山で金鉱脈を発見したと発表した。是川は朝鮮で鉱業を営んでいた時の経験に基づき、いち早くこれに注目し現地視察を行ったうえ、住友金属鉱山株の買い占めを行う。買い占め前の8月の安値203円から仕手戦の様相となり翌年3月に大暴落の後、是川がもつ隣接鉱区を住友金属鉱山が買取、金鉱開発に着手すると発表した後に4月の高値1230円まで株は高騰となった。是川は約1500万株(本人の談話では名義書換を行ったのは1400万株)を買い占め200億円の巨利を得たとされる[13]。1982年3月末には住友金属鉱山を720万株を保有し第7位株主となっている。(他に所有する法人名義で約650万株)1983年に発表された高額納税者番付では申告額28億9090万円で全国1位となった。

現代の株式市場では色々と規制がかかっていたり監視の目が多いのでこのような取引は今難しくなっている部分も多いと思いますが、この住友鉱山株買い占めが彼の名を一気に轟かせたといっても過言ではないでしょう。

1981年~1982年における200億円の利益というのはとんでもない額です。

納税申告額28億9090万円というのも度肝を抜かれるような金額ですね。

投資五か条

この本は是川銀蔵の生きた相場人生を総まとめにした自伝とも言うべき本なのですが、読んでいて気づかされるのは彼がただのギャンブル好きの投機家・相場師ではないという点です。

極めて「頭のキレる男」だったのだと思います。

そんな彼が著書の中で触れているのが以下の投資五か条です。

  1. 銘柄は人が奨めるものではなく、自分で勉強して選ぶ
  2. 2年後の経済の変化を自分で予測し大局観を持つ
  3. 株価には妥当な水準がある。値上がり株の深追いは禁物
  4. 株価は最終的に業績で決まる。腕力相場は敬遠する
  5. 不測の事態などリスクはつきものと心得る

 

非常にシンプルで概念的、当たり前のことを言っているようにも思えますが彼の体験を元に彼の発する言葉で語られると大きな説得力を持ちます。

上の五か条は世界中の著名投資家と言われる人であれば誰もが実践的に行っていることなのだと思います。

それくらい普遍性が高いです。

特に、五か条の中の「株価は最終的には業績で決まる」というのはまさにその通りで株式市場、資本主義社会というものの原理そのものを指し示していると言ってもいいでしょう。

カメ三則

投資五か条と並んで着目しておきたいのは是川銀蔵氏の投資における基本原則ともなっている「カメ三則」です。

  1. 銘柄は水面下にある優良なものを選んでじっと待つ
  2. 経済・相場の動きからは常に目を離さず自分で勉強する
  3. 過大な思惑はせず、手持ちの資金で行動する

 

上記1はなかなかしびれます。

「水面下にある」というのは割安で気付かれていない株のことを言っています。
つまり今風に言うのであれば「バリュー株」のことですね。
これらに投資することで下値リスクを限定しつつ巨利を得る可能性を大きくするということでしょう。
一種の逆張り投資(周りが欲しがっていない株を密かに買い集める)に通じるところもあります。

「過大な思惑はせず、手持ちの資金で行動する」というのはリスクに対する自身の対応です。
今で言うならば信用取引などの一発で資金が枯渇する可能性を秘めた身の丈に合わない投資はせずに、手持ちの余裕資金の中で投資をしましょう、という至極模範的な原則ですね。

努力の男

本を通して読むとお分かりいただけると思うのですが、この是川銀蔵という男は常に勉強することを怠らない人物であったことがうかがえます。

経済の大局を理解する、自ら勉強するなどの原則からもわかるように「自分で考えて動く」ことを忘れなかった人なんだと思います。

そこには瀬戸際に追い詰められた男の失うものなどないという覚悟がにじみ出ています。

わたしも日々株式投資と向き合っていますが、マクロ経済などの大きな動きに対しての自分なりの考えやシナリオを描くだけの知識や感覚がありません。

今後はこのような大局の流れをもっと意識して「自分で考え、行動する」癖を強化していきたいと思います。

ではでは。

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